フランス・キャロル (18世紀) |
Chants de Noël
Les anges dans nos campagnes ≪IRIS≫(GLORIA)
荒野(あれの)の御使い ほめ歌うたう やさしき歌声 山まで響く グローリア イン エクセルシス デオ グローリア イン エクセルシス デオ (アーメン) |
<フランス語歌詞の直訳> 天使たちの歌う 天の賛歌は あら野に響き 山々にこだまして その妙なる調べを くり返す グローリア イン エクセルシス デオ (いと高きところで 神に栄光があるように) |
※ 私が知っているのは上記の歌詞だったのですが、賛美歌にのっているのは下記の歌詞でした。
あら野のはてに 荒野(あらの)の果てに 夕日は落ちて たえなる調べ 天(あめ)より響く ※ グロリア イン エクセルシス デオ グロリア イン エクセルシス デオ 羊を守る 野辺(のべ)の牧人(まきびと) 天(あめ)なる歌を 喜び聞きぬ ※ くりかえし 御歌(みうた)を聞きて 羊飼いらは 馬槽(まぶね)に伏(く)せる 御子(みこ)を拝みぬ ※ くりかえし 今日しも御子は 生まれ給いぬ 世界の民よ よろこび歌え ※ くりかえし |
<英語歌詞の直訳> 天より聞こえし 天使たちの歌声 あら野を渡り 優しく響けば それに答えし 山々の 喜びの声がこだまする ※ 天にまします 神に栄光あれ 天にまします 神に栄光あれ 羊飼いよ なぜ歓喜するのか なぜ喜びの歌は続いているのか 神を賛美する天の歌が示唆する うれしい便りはなんなのか ※ くりかえし 来たれ ベツレヘムへ そして見よ 天使の歌は 生まれし御子のおん為に 来たれ 称えよ ひざまずき 主キリストを 新たに生まれし我らが王を ※ くりかえし 天使の聖歌隊がほめたたえし かいば桶に眠るみどりごを見よ マリア様 ヨセフ様、力を貸したまえ 我らが愛の中に心を掲げるかぎり ※ くりかえし |
(フランス語) Les anges dans nos campagnes Les anges dans nos campagnes Ont entonné l'hymne des cieux, Et l'écho de nos montagnes Redit ce chant mélodieux : Gloria in excelsis Deo Gloria in excelsis Deo Bergers, pour qui cette fête ? Quel est l'objet de tous ces chants ? Quel vainqueur, quelle conquête Mérite ces cris triomphants : Gloria... Ils annoncent la naissance Du libérateur d'Israël Et pleins de reconnaissance Chantent en ce jour solennel : Gloria ... Cherchons tous l'heureux village Qui l'a vu naître sous ses toits Offrons-lui le tendre hommage Et de nos c�・urs et de nos voix : Gloria ... Bergers, quittez vos retraites, Unissez-vous à leurs concerts, Et que vos tendres musettes Fassent retenir les airs : Gloria ... |
(英語) Angels we have heard on high Angels we have heard on high Sweetly singing over the plains; And the mountains in reply Echoing their joyous strains. ※ Gloria, in excelsis Deo; Gloria, in excelsis Deo! Shepherds, why this jubilee? Why your joyous strains prolong? What the gladsome tidings be Which inspire your heavenly song? ※ Refrain Come to Bethlehem and see Him whose birth the angels sing; Come, adore on bended knee, Christ the Lord, the newborn King. ※ Refrain See Him in a manger laid, Whom the choirs of angels praise; Mary, Joseph, lend your aid, While our hearts in love we raise. ※ Refrain ※ Refrain |
後半の歌詞「グロリア インエクセルシスデオ」<いと高き天において神の栄光あれ> はカトリック教会の
『ミサ通常文』 の 「栄光頌(グローリア)」 に用いられているラテン語の聖句の一節で、
グローリア(栄光あれ)というフレーズがメリスマ(ひとつの母音でたくさんの音を歌い続ける歌唱法)を用い、
華麗な装飾音形で壮大に歌われます。
歌詞は、ルカの福音書第2章8〜20節をもとにしています。
イエス降誕を告げ、神を讃える御使いたちをいぶかしんだ羊飼いたちですが、馬小屋にいってみると、
目の前の光景はまさしくその通り。なんと素晴らしいことでしょう! と、一同感嘆、感動の合唱です。
皇帝アウグストが住民登録をせよという勅令を出したので、人々はみな登録のために、それぞれ自分の町に向かっていった。
大工ヨセフはダビデの家系であり、血筋でもあったので、ガリラヤの町ガザレから、ユダヤのベツレヘムというダビデの町に向かった。
身重になっている妻マリヤも登録するため一緒にいったが、ベツレヘムにいる間に月が満ちて、男子の初子を産んだ。
それで馬小屋で、布にくるんで飼葉おけに寝かせた。宿屋には彼らのいる場所がなかったので。
さて、この土地に、羊飼いたちが野宿で夜番をしながら、羊の群れを見守っていた。
すると主の使い(御使い)が彼らのところに来て、主の栄光がまわりを照らしたので、彼らはひどく恐れた。
御使いは彼らに言った。「恐れることはありません。今、私はこの民全体のためのすばらしい喜びを知らせに来たのです。
今日ダビデの町で、あなたがたのために救い主がお生まれになりました。この方こそ、主、キリストです。
あなたがたは、布にくるまって飼葉おけに寝ておられる嬰児(みどりご)を見つけます。これがあなたがたのためのしるしです」
するとたちまち、その御使いと一緒に多くの天の軍勢が現れて、神を賛美して言った。
「いと高き所に、栄光が、神にあるように(ラテン語で、グロリヤ・イン・エクセルシス・デオ)
地の上に、平和が、御心にかなう人々にあるように」
御使いたちが彼らを離れて天に帰ったとき、羊飼いたちは互いに話し合った。
「さあ、ベツレヘムに行って、主が私たちに知らせてくださったこの出来事を見てこよう」
そして急いで行って、マリヤとヨセフと、飼葉おけに寝ておられる嬰児とを探し当てた。
それを見たとき、羊飼いたちは、この幼子について告げられたことを知らせ、聞いた人たちはみな、羊飼いの話したことに驚いた。
羊飼いたちは、見聞きしたことが全部御使いの話のとおりだったので、神をあがめ、賛美しながら帰っていった。
雑知識
ベツレヘムは、ヘブライ語で、「パンの家」 という意味です。
アーメンとは、「そうでありますように」 あるいは、「確かに、そのとおり」 という意味のヘブライ語 “Amen” で、もともとは
心から厳粛に受け入れて同意すること、または、自分の語ることが真実であることを示すために述べる言葉でした。
旧約の時代には、誓いを立てるときに 「アーメン」 と唱えるように求められたといいます。
今日のキリスト教では、一般に祈りや賛美歌の終わりに置く言葉として使われています。