セイラー・ジョセファ・ヘイル 作詞作曲

メリーさんの羊

Sarah Josepha Hale   Mary had a little lamb

<英語歌詞> <日本語歌詞>
Mary had a little lamb
little lamb, little lamb,
Mary had a little lamb
Its fleece was white as snow
メリーさんの羊
メエメエ ひつじ
メリーさんの羊
まっ白ね
And everywhere that Mary went
Mary went, Mary went
Everywhere that Mary went
The lamb was sure to go.
どこでもついていく
メエメエ ついていく
どこでもついていく
かわいいわね
It followed her to school one day
school one day, school one day,
It followed her to school one day
That was against the rule
あるとき学校へ
学校へ 学校へ
あるとき学校へ
ついて来た
It made the children laugh and play
laugh and play, laugh and play
It made the children laugh and play
To see a lamb at school.
生徒が笑った
アハハ アハハ
生徒が笑った
それを見て
And so the teacher turned it out,
But still it lingered near,
And waited patiently about
Till Mary did appear.
先生はかんかんに
おこって おこって
先生はおこって
おいだした
“Why does the lamb love Mary so?
Mary so? Mary so ?
Why does the lamb love Mary so?”
The eager children cry
メリーさんは困って
困って 困って
メリーさんはしくしく
泣きだした
“Why, Mary loves the lamb, you know,
lamb, you know, lamb, you know,
Mary loves the lamb, you know”
The teacher did reply
 

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《直訳》 ※ くりかえしは省略しています (和田誠 訳)
メリーさんは子羊を飼っていました
その毛は白くて、雪のよう

メリーが行くところにはどこにでも
必ず羊はついていきました

ある日 羊はメリーの通う学校へついていきました
でもそれは校則違反でした

子供たちは笑い はやしたてました
学校にやってきた羊を見て

すぐに先生に追い出されましたが
それでも子羊 そばでうろうろ
しんぼうづよく待っていました
メリーが姿をみせるのを

どうして羊さんはそんなにメリーのことが好きなの?
興奮した子供たちは叫びました

それはメリーが羊さんを大好きだからよ
と 先生は答えました
メリーさんはもってた羊の子
毛皮は白くて まるで雪

メリーのあとをここあそこ
ついていくのがとても好き

羊はついてく 学校に
だけど規則でそれはだめ

生徒はさわぐ 嬉しそうに
学校にきた羊のため

先生は羊を追いだした
だけど羊はすぐそばで
しんぼう強く待っていた
その日の授業が終わるまで

「どうして羊はメリーが好きなの?」
生徒が大声でたずねたら

先生はやさしく答えたの
「メリーが羊を好きだから」

作者はボストンで子どもの本の編集をしていた、セイラー・J・ヘイル夫人。
1830年に自分の編集する雑誌 『児童文学』 にイニシャル入りで発表しました。
誰もが知っているからという理由で、発明王トーマス・A・エジソンが蓄音機にはじめて吹き込み、
世界で一番最初に録音されたのは、エジソン自身が歌ったメリーさんの羊です。
アメリカの人々に広く知られ、愛唱歌となったこの歌は、次のような実話をもとに作られました。

1806年、ニューイングランドのマサチューセッツ州にある小さな町、スターリングの農家で女の子が生まれました。
女の子の名はメアリー・ソーヤ。
メアリーが少女のころ、彼女の家で子羊が2匹生まれましたが、母羊は1匹の面倒しかみようとしません。
そこでもう1匹の世話はメアリーがすることになりました。
ごはんを食べさせ、毛をとかし、ときにかわいらしい赤いリボンをつけてあげるメアリーを母親のように思った子羊は、
いつも彼女のあとをついて歩くようになりました。メアリーの行くところへはどこへでもトコトコ。
ある日、弟と一緒に学校へ向かっていたメアリーが気配を感じ振り向くと、そこには小屋から抜け出した子羊が立っていました。
結局、学校までついてきてしまった子羊をメアリーは机の下に押しこんで隠しました。
やがて授業が始まり、先生にみんなの前で朗読を命じられたメアリーが黒板に歩いていくと、そのあとを子羊が・・・。
教室は大爆笑。授業の邪魔になるということで外に追い出された子羊ですが、校庭で辛抱強くメアリーを待っています。
その様子を見た生徒たちが先生に質問しました。
「どうしてあんなに子羊はメアリーのことが好きなの?」
「それはね」 先生は答えました。
「メアリーが子羊をかわいがっているから。
 メアリーが羊さんを大好きだから、羊さんもメアリーのことが大好きなのよ」

その後、子羊は牛小屋に入って、牛の角に突かれて死んでしまい、悲しむメアリーを慰めるために、母親は
死んだ子羊の羊毛でストッキングを編んであげたそうです。

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