戦国BASARA
(アニメ版) 上杉謙信:四字熟語台詞集
(第1話) 「鹿死誰手(ろくしすいしゅ)、我らの機も、やがて熟しましょう」 <武田信玄と戦っているときに、山頂で繰り広げられている伊達政宗と真田幸村の戦いを知って> 鹿を射止めるのは誰か。から軍配はどちらにあがるのかという意味。 天下は、まだ誰が統一するか不明。勝敗の決まらない状態をいう。 (第2話) 「合縁奇縁(あいえんきえん)。幸運なる者が、束の間の人生のうちにそのような相手を得る」 <自分と武田信玄、伊達政宗と真田幸村のように、得がたきライバルについて> 不思議なめぐり合わせの縁。人と人とが互いに気心が合うかどうかは、みな因縁という不思議な力によるものであるということ。 人と人の結びつきについていうが、特に男女の間柄についていう。 「合縁」はもと仏教語で、恩愛から起こる人と人の結びつきの意。「奇縁」は不思議なめぐり合わせの意。また、思いがけない不思議な縁の意。「愛縁機縁」「相縁機縁」とも書く。 「正々堂々、全身全霊をもって武田信玄と雌雄を決すること、 そしてこの越後の永久なる安寧が、わたくしの願い」 正々堂々・・・態度が正しく立派である。公明正大で卑怯な手段を取らないこと。 出典:「孫子−軍争」「無邀正正之旗、無撃堂堂之陣」 全身全霊・・・その人に備わっている体力と精神力のすべて。「身」は肉体。「霊」は肉体に対する精神のこと。その人のもっているものすべてを表す。 |
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(第4話) 「乾坤一擲(けんこんいってき)! 魔王の脅威を打ち払って、万民に明日を取り戻し、我らもまた心置きなく戦える、そのときのために」 <打倒、織田信長のため、武田軍と同盟を結ぶとき> 運を天にまかせて、のるかそるかの大勝負をすること。天下をかけて一度さいころを投げる意から。 「乾」は天、「坤」は地の意。「一擲」はひとたび投げること。「一擲乾坤(いってきけんこん)」ともいう。 |
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(第5話) 「戦国の世に、理非曲直(りひきょくちょく)など、あってないがごとし。人を束ね、守らねばならぬ者の、それもまたひとつの道! 両軍進撃! 速やかに敵戦力を殲滅しなさい!」 <武田・上杉連合軍が、機を待ち、民を守るため、織田を裏切れない徳川軍と戦うとき> 道理にかなっていることとはずれていること。道徳的に正しいことと間違っていること。 「理非」は道理にかなっていることとそうでないこと。「曲直」は曲がったこととまっすぐなこと。正しくないことと正しいこと。 |
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(第9話) 「まさに武陵桃源(ぶりょうとうげん)のごとし」 <越後の穏やかな自然を見て、かすがと語らっているとき> 桃源郷、ユートピア、理想郷のこと。 出典:桃花源記(とうかげんき) 中国の伝奇小説。武陵の漁夫が道に迷い、桃林の奥に秦の戦乱を避けた人々の平和郷を発見、手厚いもてなしを受けた。 帰宅後再び捜してみたが、二度と訪れることはできなかった。 「そなたが傍らにおれば、いずこであろうと、私には心安き庵。 鮮美透涼(せんびとうりょう) 花顔柳腰(かがんりゅうよう) 沈魚落雁(ちんぎょらくがん) いつまでも私と共にあるが良い」 鮮美透涼・・・鮮やかで美しく、清らかに澄んでいること。「鮮美」は、鮮やかで美しいこと。「透涼」は、清く透き通っていること。 花顔柳腰・・・花のように美しい顔と、柳のように細くしなやかな腰。女性の容姿が美しいことのたとえ。 沈魚落雁・・・魚や雁も恥じらって、身を隠すほどの美人。もともとは『荘子 (そうじ)』斉物論(せいぶつろん)に見える逸話で、人間の基準での美人を見ても魚や鳥は逃げるだけだという、価値の相対性を表した語。「落雁沈魚(らくがんちんぎょ)」ともいう。 「おそらくは今頃、鎧袖一触(がいしゅういっしょく)にて足る小国までも、完膚なきまでに焼き払い、魔王は九州全土をその手中に」 鎧の袖が一度触れたぐらいで、簡単に敵を打ち負かすこと。 (第10話) 「織田による天下布武、如法暗夜(にょほうあんや) を許しては・・・ このことをいち早く知らせられる者はそなたをおいてほかに。 生死不定(しょうじふじょう) なれど、私は決して・・・ 頼みましたよ、私のうつくしきつるぎ」 <濃姫と蘭丸の奇襲により深手を負った謙信公が武田に知らせるためにかすがを送り出すとき> 如法暗夜・・・本当の暗闇のこと。真っ暗な状態のこと。「如法」はここでは、どこから見ても、もちろんの意。どこから見ても、全くの闇夜であるということ。 生死不定・・・人の生死の定めがたいこと。人の寿命は年齢とは関わりなく、いつどのようにつきるかわからないということ。 |
(第12話) 「ますますもって万馬奔騰(ばんばほんとう) 今ここに果てようとも悔いと憂いの一片もありません」 <エンディング。信長の脅威が去ったあと、川中島で武田信玄と一騎打ちしているときに、伊達軍が攻めてきたのを知った真田幸村が駆けてゆくのをみて> 多くの馬が走ったり跳ねたりするように、勢いのきわめて盛んなさま。 「奔」は勢いよく走る意。「騰」は高くとび跳ねる意。 |
戦国BASARA弐
(第4話) <次回予告>
「忠勇義烈(ちゅうゆうぎれつ)にして、不借身命(ふしゃくしんみょう)。
得がたき腹心を欠きし竜よ、今こそ彫心鏤骨(ちょうしんるこつ)、さすれば飛竜乗雲(ひりゅうじょううん)。
次回もまた、熱烈峻厳(ねつれつしゅんげん)」
忠勇義烈・・・忠義の心に厚く、正義感も強いこと。「忠勇」は忠義と勇気、「義烈」は正義の心が強いこと。
不借身命・・・仏の教えを修めるためには自分の身も命もささげて惜しまないこと。転じて、国や主君などのために、体や命を惜しまないで尽くすこと。
彫心鏤骨・・・心臓や骨に彫りつける。深く心に銘記して忘れぬこと。鏤(=ちりばめる)
飛竜乗雲・・・英雄が時に乗じて、勢いを得ること。
熱烈峻厳・・・厳しく情熱を傾け、妥協を許さない厳しさを持つこと。「熱烈」は、物事に熱中したり、感情が高ぶったりして、激しく興奮すること。「峻厳」は、非常に厳しいこと。
(第5話)
「百折不撓(ひゃくせつふとう) あとはその器量と天命次第」
<cool down させてもらったぜ、という伊達政宗の礼に対して>
何度の失敗にもめげずくじけず挑戦すること。
「百折」は、何度も挫折すること。「不撓」は、くじけないこと。「撓」は、くじけるという意味。
(第12話)
「純一無雑(じゅんいつむざつ)・・・痛々しいほどに」
<「秀吉様の許可のもと、貴様を斬滅する」 と話す三成と初めて戦場でまみえたときに>
不純なものや混じりけのまったくないこと。人物が一途で、偽りや邪念のまったくないようす。
「純一」「無雑」はともに混じり気のないこと。純粋。また、そのさま。