スペイン民謡 より

禁じられた遊び (愛のロマンス)

Romance Anónimo

  禁じられた遊び

川のそばに今日も立てば
青い空がほほえんでる
青い空は過ぎた日々を
みんな知ってる

川のそばを通る風は
水の声をはこんでくる
水の声は帰らぬ日を
耳にささやく

あれは過ぎた幼い日よ
ふたりだけで遊んだ日よ
水車だけがまわりながら
それを見ていた

水は雲のように流れ
時は影のようにうつり
思い出だけ今も深く
胸にとどまる
  愛のロマンス

春はめぐり 花はひらき
鳥はうたう 旅の空を
雲のごとく さすらいゆく
哀れ おさな子

楽しかりし あの日のこと
優しかりし 母のひとみ
今はとおく すべて去りぬ
夢の浮雲

十字架立てて 花をかざり
二人きりで 遊んだ日の
忘れられぬ あの想い出
胸にひそめて

春はめぐり 花はひらき
鳥はうたう 旅の空を
雲のごとく さすらいゆく
哀れ おさな子
  ふたりの子ども

白いやぎを つれた子ども
赤いショール まいた子ども
ふたりきりで 森の花を
つみにいきます

わすれなぐさ 集めようと
かわのそばに おりてゆくと
水のなかに 雲がしろく
ういていました

月がもやの なかにのぼる
子どもたちは 肩をならべ
楽しそうな かげがふたつ
きえていきます





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ギターの分散和音に彩られた、哀愁漂う曲です。
1952年のフランス映画「禁じられた遊び」のテーマ曲として使われ、一躍有名になりました。
もととなったスペインのギター曲 「愛のロマンス」 または 「ロマンセ・アノニモ(読み人知らずのロマンセ)」 は、 作者不詳の古謡でした。
ロマンセ romance とは、文字の読めない農民や牧夫たちの口から口へと語り伝えられてきた素朴な民間伝承歌謡のことです。
一説では19世紀後半に活躍したスペイン生まれのギタリスト、アントニオ・ルビラが作曲した ギター曲、「アルペジオの練習曲」が原曲ではないかといわれています。
ギター曲のため歌詞はありませんでしたが、あまりにも美しいメロディに、 欧米でも日本でも歌詞をつけて親しまれています。

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