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西遊記あらすじ 第11回〜第20回
ものすごく省略しています。興味があったら、ぜひ本を読んでみてください。 |
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第11回 〜生き返った皇帝、法要の檀主に玄奘を選ぶ。
冥界からの帰り道、亡者の霊魂が無数にいるところを通った判官は、皇帝に陽界(現世)に戻ったら、
必ず施餓鬼法要をいとなみ、亡者を救ってほしいと念を押し、皇帝を超生貴道の門より送り出しました。
生き返った皇帝は善政をしき、約束どおり、たくさんの僧侶のなかから徳の高い者を選んで檀主とし、法要をいとなむことにしました。
選ばれたのは洪福寺の陳玄奘(ちんげんじょう)。前世は金蝉(こんぜん)長老といって、如来の二番弟子でしたが、
説法中うっかりうたたねしてしまったために下界に落とされたのでした。
皇帝は玄奘に化生寺におもむき、吉日を選んで法会をいとなむよう命じ、貞観13年9月3日、49日の施餓鬼法要がいとなまれることになりました。
第12回 〜いざ、天竺へ。
長安にたどりついた観音、大法会の檀主に玄奘が選ばれたのを聞き、よろこびました。
実は金蝉子(こんぜんし)が俗界に生まれ変わる際、手引きしたのは観音なのでした。
さっそく木叉とともに如来からいただいた宝、金襴の袈裟と九環の錫杖を大通りにて売り歩くことにしました。
皇帝の前に連れて行かれ、値段をたずねられた観音たちは、袈裟を5千両、錫杖を二千両と答えます。
皇帝がそれを買い取り、玄奘に下賜したい旨言うと、観音は代金はいらないと、品を置いて去っていきました。
玄奘が下賜されたそれらを身につけると、まるで生き菩薩。まこと御仏の弟子そのもの。
日は過ぎ、一七日(ひとなぬか)の正会(しょうえ)、観音は群集のなかにまぎれこみ、金蝉子を見に行きました。
台上にいる玄奘法師に観音は「そなたが説いているのは小乗の教えだ。大乗の教えを説くことはできるのか」と大声をはりあげます。
大乗の教えは知らないという玄奘。その騒ぎに皇帝は観音らを捕らえ、質問します。
「はるか西天の、天竺国なる大雷音寺にまします如来のところにある大乗の仏典三蔵こそが、亡者を済度して昇天させることができる」 という観音。
皇帝は観音を檀上にあげ、説法をお願いしますが、そのまま祥雲を踏まえ、正体をあらわしました。手のひらには楊柳を挿した浄瓶をのせています。
人々はこぞって 「南無観世音菩薩」 ととなえ、やがて雲は遠ざかり、金色の光もみえなくなったとき、ふと中空から一枚のかきつけが落ちてきました。
それには十万八千里の西方に大乗の経があり、これを持ち帰れば亡者は救われ、行った者は証果を求めて金身(仏)となるべし。と書かれています。
これを見た皇帝はすぐさま法会を中止とし、『大乗経』を取ってきたうえであらためておこなうことを決めました。
そして取経者を求めたところ、玄奘が進み出ます。皇帝はよろこび、玄奘を弟にしました。
洪福寺へ戻った玄奘は、西方への道は虎や妖魔が多いと心配する弟子たちに、山門の奥の松が東を向いたらじき帰ってくると言い残します。
皇帝から通行手形と托鉢用の紫金の鉢盂、それに従者2人と馬一頭、そして三蔵の経典にちなみ、「三蔵」 の雅号をいただくと、
玄奘は郷土の土をひとつまみいれた別れの酒を飲みほし、吉日に旅立ったのでした。
第13回 〜苦難の道のり。
貞観13年9月12日に通行手形をいただき、出発した三蔵法師。やがて国境にたどりつきました。
ところが三蔵はせっかちにも午前2時に出立。
双叉嶺(そうされい)という険しい山で道を間違えたうえ、足を踏み外し穴に落っこちてしまいました。
そこへ寅(いん)将軍、熊山君(ゆうざんくん)、特処士(とくしょし)という妖魔が来て、従者ふたりを食べてしまい、三蔵は生きた心地がしません。
日が昇ったあと、老人が現れ、彼らは寅と熊と野牛の化け物だと教えてくれ、街道まで導いてくれました。
お礼を言おうとしたところ、老人は丹頂鶴にまたがり空へ。老人は西天の太白星(金星)だったのです。
必死の思いでけわしい山を登る三蔵ですが、虎や大蛇に囲まれ、馬も腰抜けになってしまう始末。
もはやこれまでと覚悟をきめたそのとき、山で猟をしている男、伯欽が現れ、獣達は逃げていってしまいます。
家に泊めてもらい、送ってもらったのですが、両界山の中腹まできたとき、この国境でお別れといわれびっくり。
もう少し送ってくださいと涙ながらに哀願するのですが、どうかおひとりでといわれ、着物のそでをひっぱったり、袂をつかんだりして別れを惜しみます。
そのとき山のふもとから、「おれのお師匠さまが来たぞー!」 という雷鳴のような叫び声が。
いったい誰が叫んでいるのでしょうか。
第14回 〜悟空、三蔵の弟子になる。
両界山はむかし五行山と呼ばれていました。
伯欽は昔、山のふもとの石箱に封じられたサルのことを話し、一緒に見に行きます。
はたしてそのサルこそ、500年前、大いに天界をさわがし、封印された斉天大聖でした。
悟空のいうとおり、頂上へ札をはがしにいくと、かぐわしい風が吹いて、札を空高く運んでいきました。
こうして大聖の厄難は明け、「行者」のあだ名をもらい、三蔵の弟子になったのでした。
伯欽と別れ、悟空と旅することになった三蔵。悟空の強さをたのもしく思います。
6人の追いはぎに取り囲まれても悟空はへっちゃら。皆殺しにしてしまいます。
それを見た三蔵、悟空を叱ります。くどくど説教され、頭にきた悟空はどこかへ飛んでいってしまいました。
ひとりになった三蔵がとぼとぼと馬を引いて西へ歩いていると、着物と金を嵌めた頭巾を捧げる老婆に出会いました。
老婆は弟子(悟空)を呼び戻すから、そうしたらこの着物と頭巾を着せるよういい、定心真言(緊箍児呪(きんこじじゅ))という呪文を教えます。
そして悟空がいうことを聞かなかったら、その呪文を心の中で唱えれば、乱暴したり、どこかへ消えることはないと。
ひとすじの金光と化し、東のほうへ行った老婆を見て、ようやく三蔵は彼女が観音さまだということに気づいたのでした。
一方、悟空は故郷への帰り道に水晶宮に寄っていました。
龍王に今のままでは妖仙どまりだとさとされた悟空は、三蔵のもとに戻ることにします。
途中、観音と出会い、戻ることを告げ、観音と悟空はそれぞれの方向へ去っていきました。
荷物のなかに老婆からもらった着物と頭巾を見つけた悟空。
それは三蔵が子供のころ着ていたもので、それを身につけると経が読めたり、作法に通じると聞いて、使わせてくださーいと許可をもらって着込みます。
まるであつらえたようにぴったりでしたが、三蔵が心のなかで緊箍児呪を唱えると、悟空は頭が痛いと頭巾を引きちぎってしまいました。
頭をさぐると、金の箍がしっかりと根をはやしています。
どうやら三蔵が関係していると気づいた悟空、口では言うことを聞くといいつつ、如意棒を三蔵の上にふりおろそうとします。
なんちゅうやつだ、とあわてて三蔵が呪文をとなえれば、悟空は痛さに七転八倒。
観音から教わったと聞いて、ぶったたきに行ってやると、カーッとなったのですが、三蔵の、この呪文はあの方に教わったのだから、
当然ご存知だ。行けば観音さまもこの呪文をとなえるだろう、と至極もっともなことを聞いて戦意喪失。
覚悟を決めて、お師匠さまのお供をすることにしたのでした。
第15回 〜玉龍、白馬に変じる。
三蔵と悟空は、蛇盤(だばん)山、鷹愁澗(ようしゅんかん)にやってきました。
谷川のほとりで師弟ふたりして眺めていると、突然、谷川のまんなかから龍があらわれ、馬をのみこんでしまいました。
馬を失い、どうやって進めばよいのかと泣く師匠のために馬を取り返しに行こうとする悟空でしたが、三蔵はおまえが行ったら龍が私を殺してしまうかもと引き止める始末。
ついに悟空は、「まったくもう、役立たず! 馬には乗りたし、ひとりはいや。そんならここにじっとしている気ですかい」 とキレてしまいました。
そこに空中から諸神の声がして、観音よりつかわされ、順番に三蔵を守っているとのこと。
ようやく安心した三蔵を置いて、悟空は龍に戦いを挑みます。
戦ってしばらくすると龍は疲れ果て、谷底へ隠れてしまったきり出てこようとしません。
仕方なく報告に戻ったのですが、三蔵に皮肉をいわれ、もう一度、今度は水をかきまわして濁らせ、怒った龍はふたたび顔を出します。
「どこから来やがったチビ妖怪だ?」 と龍が問えば、「てめえの知ったことか」 と売り言葉に買い言葉。
戦いが始まりましたが、悟空の攻撃をふせぎきれず、また龍は逃げ出してしまい、探しても見つかりません。
いらいらした悟空は土地神を呼び出したところ、龍はここで取経者を待つようにといい置いた観音が送りこんだものとのこと。
三蔵を守護している諸神が呼びにいき、ほどなく観音は蛇盤山に到着。
悟空はさっそく緊箍児呪のことで文句をいいますが、昔みたいな騒動をおこさないように泣き所をつくっただけと返されてしまいます。
また、龍は三蔵の足とするために玉帝からもらいさげたもので、敖潤龍王の第三太子たる玉龍であり、観音が来たと呼びかければすぐ出てくると聞いて、
悟空が二度ほどそう叫ぶと、龍は波を蹴立てて飛び出し、人の姿に変化して雲にのると、観音を拝しました。
聞いても、「取経」のしゅも、「唐僧」のとの字も言わなかったと玉龍から聞いた観音、悟空にこれから先も帰順するものがいるはずだから、
もし何か聞かれたら、《取経》という言葉を言うんだよ、と言い聞かせます。
そして観音が小龍(玉龍)のうなじの下の明珠をつかみ、口で仙気を吹きかけながら、変われっ!と叫ぶと、龍は白馬に。
白馬は、「これから心して罪をつぐなうのだよ。功徳をつんだ暁には、凡百の龍を越えた金身の証果を得ることでしょう」との観音の言葉をかしこまって聞きます。
ところが南海に帰ろうとする観音を悟空はひっぱって放そうとしません。
「あんな凡胎の坊さんのお守りをしてたら、いつ着けるかわかりゃしない。おまけにこんなしょっちゅう難儀にあうんじゃ、孫さまの命もあぶない」 といやがる悟空。
観音は楊柳の葉を3枚摘み、悟空のえりくびにあて、変われっ! と叫ぶと、3本の救急用のにこ毛になりました。
どうにもならなくなったときはこの毛が必要なものに変じ、苦境を救ってくれると聞いて、悟空ははじめて観音にお礼を言ったのでした。
こうして白馬を連れ帰った悟空は、はだか馬にまたがった三蔵と西を目指します。
日が暮れたころ、哈密(はみ)国の祠が目に止まりました。
廟守りの老人は一晩の宿を快く了承したばかりか、立派な馬具一式をゆずってくれます。
翌日、ふと振り返ると、祠は消えています。空中から声がして、普陀落伽山の土地神が観音の命により、馬具を届けにきたとのこと。
それから二月ほど順調な旅が続き、早春の頃。寺院が見え、宿を借りようとそこを目指したのでした。
第16回 〜金襴の袈裟を盗まれる。
観音禅院で一夜の宿をとることにした三蔵一行。
出されたお茶のおいしさと器の見事さをほめると、祖師に、唐国からこられたのなら、さぞかし宝をお持ちでしょう。
見せてください。と返され、悟空は三蔵が反対するのにもかかわらず、観音さまからもらった袈裟を見せてしまいます。
三蔵の心配どおり、この袈裟をみた老僧は、むらむらと悪心が湧いてきて、袈裟を手に入れたいあまり、火事にみせかけてふたりを焼き殺そうとします。
それに気づいた悟空は広目天王から火除け覆いをかりて、三蔵の寝屋を覆うと、火がついたところで風をおこし、大火事をおこします。
ところが、大火事は南の黒風山にいる妖怪をおどろかしてしまいました。
その黒風洞にいる黒大王は祖師と知り合いなので様子を見にやってきたところ、見つけた金襴の袈裟に目がくらみ、火事に目もくれず持ち去ってしまいます。
翌朝、目を覚ますと、三蔵が寝ていた禅堂と祖師のいる方丈以外は焼け落ちています。
寺が焼け落ち、僧たちは袈裟を返すよう祖師にせまりますが、妖怪が持ち去ってしまったため、どこを探しても見つかりません。
にっちもさっちもいかなくなった老僧は頭を塀にぶつけ、死んでしまいました。
あちこち探しても見つからず、悟空はいらいらをつのらせますが、命乞いをする僧たちから、黒風山の妖怪のことを聞くと、
僧たちに三蔵の面倒を見るよう言い残し、飛び去っていったのでした。
第17回 〜観音の助力により、悟空、袈裟をとりもどす。
あっという間に黒風山に到着した悟空。妖魔が3匹話しているのを見つけ、こっそり近づきます。
なにやら金襴の仏衣を手にいれたので、明日パーティをすると聞き、お師匠さまの袈裟のことだなとピーンと来た悟空、
いきなり飛びかかり、1匹を倒しますが、残りの2匹には逃げられてしまいます。
黒風山 黒風洞と書いてある洞窟の前まで追ってきた悟空は、袈裟を返せと棒をふりまわしてわめきます。
怒って出てきた全身真っ黒けの黒熊の化け物、黒風大王に弼馬温(ひつばおん)呼ばわりされて悟空はカンカン。
すぐに如意棒と黒房槍での戦いが始まりました。
ところが昼になると、大王は飯を食べるといって、洞窟に戻ってしまいます。
門をぴたりと閉ざされてしまったので、悟空はあきらめ、いったん報告に戻りました。
そしてまた袈裟を取りに向かう途中、死んだ祖師への招待状を運ぶ伝令を見つけ、殺して奪い、自分が祖師に化けて洞窟へ向かいます。
大王は今伝令を出したばかりだとあやしみ、袈裟を隠して出迎えます。
やがて伝令が悟空に殺されたと報告が入り、両者は戦いつつ外へ飛び出していきます。
しかし日が暮れると、またも大王は続きは明日、と洞窟に戻り、門をぴたりと閉ざしてしまいました。
仕方なく翌日出直した悟空、大王のところではなく、観音にお願いしようとの南海へ出かけていきました。
ふたりで黒風山まで来たところ、先日、大王と話していた妖魔が仙丹を持ってやってきたので、悟空はこれを殺し、観音はその妖魔に、自分は仙丹に化け、大王のところへ向かいます。
大王が悟空の化けた仙丹を飲み込むと、中で悟空が大暴れ。
観音も元の姿に戻り、苦しむ大王から袈裟を取り戻すと、悟空は腹のなかから外に出てきました。
観音はまた悪さをしないようにと大王の頭に金の箍(禁箍)をはめ、大王が槍を手に突き刺そうとすると、真言を唱えます。
ひどい痛みに帰依することを誓う大王。観音は大王を守山大神(山の番人)にすることを決め、一緒に南海へと向かい、悟空は袈裟を手に三蔵のもとへ帰っていったのでした。
第18回 〜猪剛鬣、登場。
無事に袈裟が戻ってきた三蔵は大よろこび。さっそく翌朝、西へ出立しました。
時は春。数日後、烏斯蔵(うしぞう)国の高老荘というところで宿をとることにしました。
そこの太公の家は3年前から化けものが入り婿になり、娘をひとりじめして困っていると聞いて、悟空はその化け物をつかまえることにします。
聞くと、その化け物は猪(ブタ)のようで、とにかくよく食べ、そして末娘を奥の棟に閉じ込めてしまい、もう半年以上も顔を見ていないとのこと。
悟空は奥へ行き、娘を助けると、自分がその娘に変化して部屋のなかで化けものを待つことにします。
やがて狂風が通り過ぎると、空中から化け物が降りてきました。
短い毛がびっしり生えた黒い顔に長い口、ばかでかい耳。
化けものは、家は福陵山の雲桟洞、正式の姓名は、猪剛鬣(ちょごうりょう)、変化の術もあるし、九歯のまぐわも持っている、などとぺらぺらしゃべります。
しかし父親がつかまえてくれるよう頼んだ相手が斉天大聖だと聞くと、とたんに逃げ腰に。
そこで正体を現した悟空。しかし化け物はいく筋もの火の光と化し、家にむかってまっしぐらに逃げていきました。
第19回 〜三蔵、悟能に八戒の名をつける。
雲桟洞に飛び込んだ化けもの、九つ歯のまぐわを手に出てきて、戦う構えです。
自分のことについてきかれた化けものは身の上を語ったあと、両者、すさまじい争いに突入します。
夜の10時あたりから戦い続け、明け方になったところで両手がしびれてきた化けもの、雲桟洞に逃げ帰り、扉をぴったりと閉ざしてしまいました。
いったん三蔵に報告しに帰った悟空、ふたたび雲桟洞にやってきて、扉を如意棒でぶったたき、粉々にしてしまいます。
まぐわを農耕具だという悟空に、またもや化けものはこれはただのまぐわではない、元帥のしるしに賜った沁金�禪(しんきんは)だと長々と説明します。
けんか口調でやりあうふたりでしたが、《取経》と聞いたとたん、なんでそれを早く言わないんだと、化けものはまぐわを放り出し、おとなしくとらわれの身になります。
三蔵のもとに連れられた化けものは、観音のことを話し、弟子になりたいと申し出ます。
観音から戒を授かってから、五葷(ごくん・仏教で食べることを禁じる匂いの強い野菜、ニンニク、ニラ、ネギ、ラッキョウ、ヒル)、
三厭(さんえん・道教で食べることを禁じる天上の鴨、地上の犬、水中の鯉、鼈など)を断っていたが、お目にかかることができたので精進明けしたいという猪悟能でしたが、
三蔵にならぬといわれ、八戒という別の名前をつけてもらいました。 こうして猪八戒とも呼ばれるようになったのです。
祝いの宴会のあと、一向は旅立ちます。そして1ケ月ほど順調に旅は続き、烏斯蔵国の国境を越えました。
行く手に浮屠山(ふとせん)という高い山がそびえています。
そこで修行する烏巣(うそう)禅師から多心経を教わった三蔵、帰ろうとする禅師をひきとめ、西へいく道の詳細を聞こうとします。
禅師はこれから起こる三蔵の受難を予告し、戻っていってしまいました。
第20回 〜黄風嶺にて、三蔵さらわれる。
そろそろ夏。三蔵一行は山道のかたわらの家で一夜の宿をもとめることにしました。
家の主人は弟子ふたりの醜さに驚きますが、泊めてくれ、西の八百里黄風嶺というところには化け物がたくさんいると教えてくれました。
出発して半日もたたないうちに高い山にさしかかり、虎の化けものに出会った一行。
逃げる化けものはおいかける悟空と八戒を巻き、ひとりでいる三蔵をさらっていってしまいました。
あわれ、黄風嶺 黄風洞の主のもとへ連れて行かれた三蔵は、裏庭にしばられ、雨のように涙をこぼし、嘆き悲しむのでした。
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